30Apr2021美しさと中医学⑥精神の美『周易』は人体における内在の美の意義を重視しています。内在の美とは、内体の美は勿論の事ですが、精神の美も極めて重要なことであると言っています。精神の美とは生理が心理に及ぼす作用によりもたらされる健康美のことをいいます。『周易』では忠・孝・節・義・仁・謙を美徳として重視しています。...
28Apr2021美しさと中医学⑤美の確保美は生気に満ちた美や健壮の美でなければなりません。病態の美はありえないのです。健康的な美しい形体美を確保するためには運動が必要です。『周易』繁辞伝では「変動して居らず、六虚周流す」や「生々これを易と謂う」などは生命は運動の中に」あることを指していて、運動によって美しい生命が存在し...
26Apr2021美しさと中医学④男性の美男性の健康美は、男性が陽体で「陽剛乾健」に基づき、「益気」を主としています。『周易』乾卦文言伝では「乾始は能く美利を以て天下を利す」「大なるかな乾や、剛健中正」などは乾が剛健の美を特徴ということを表しています。男性の体は多くの強情で頑(かたく)ななため、気の消耗が激しいのです。そ...
24Apr2021美しさと中医学③女性の美女性の健康美は「養陰」が大切です。女性は陰体で、坤陰柔質を主としています。坤陰が濃厚で陰気が旺盛であれば、美が内体に生じ外体も美しくなるのです。女性は一生のうち、胎・産・経・帯において陰血を大量に消耗するため、「陰を済(たす)け血を益し」て、「舒肝理気(肝気の鬱結を解き、のびやか...
22Apr2021美しさと中医学②形体の美(S字の曲線美)は内体の美が外に現れたもの。内体の維持するために、『周易』の損盈益虧(そんえいえきき)理論に基づき、中年以前は「益気(えっき・気を補充すること)養陰(よういん・冷やし潤す力を補充すること)」に注意すること。中年以後は「損」を必要とし、「利湿」→湿邪が下焦に...
20Apr2021美しさと中医学①「曲線美」とは、S字の曲線いわゆる太極図の陰陽を分けているS字の曲線を指しています。これは陰陽の調和の象徴で、このS字の曲線を保持していることが形体美の重要な条件です。形体美は内体(身体の内側つまり五臓六腑の健康)の健康を意味します。『周易』は内体の美と形体の美の統一を強調してい...
18Apr2021損益理論⑤少年期は生長発育のために「益(補益と増益)」を必要とします。中年以降は損益を併用して、補瀉を兼用して、五味を調整しながら各臓器の消耗を補います。それと同時に適当な損の方法として「化痰(かたん・痰を取り除く方法)」「蠲飲(けんいん・飲(痰の稀薄のもの)を除去すること)」「趨脂(しゅ...
16Apr2021損益理論④「損」と「益」の間には「調」があります。人は一生のうちに失調しやすい時期が2回あります。①青春期→この時期は大脳と精神は身体の急速な発達に適応できないために起こります。②更年期→この時期は大脳と精神が日増しに衰えていく身体に適応できないために ...
14Apr2021損益理論③『素問』至真要大論編では「長い時間をかけて気を増すのは物化の常道である。気を増すことを長くし過ぎるのは早死の原因になる。」とあります。そのため飲食養生では、薄味をすすめ濃い味を避け偏食過食を慎むべきであるとあります。孔子は『論語』で「君子は食に飽くを求むること無し」と言っています...
12Apr2021損益理論②『素問』九候論編では「実ならば瀉し、虚ならば補う」とあります。但し、「益」にも限度があり、度を過ぎればかえって病んでしまいます。このことを『素問』生気通天論編では酸っぱいものを摂りすぎると肝気が溢れて脾気が尽きる。鹹(しおから)いものを摂りすぎると骨気が損なわれて肌肉は萎縮して気...
10Apr2021損益理論①人の臓器は休みなく働き続け、消耗し続けます。蓄えていたエネルギーは次第に不足していきます。そのため絶えず補充する「益」が必要になります。しかし、人はある年齢を過ぎると老廃物を排泄する能力が衰えます。体内に余分な水分、痰、脂肪などを溜め込んでしまいます。そのため体内の排泄を助ける「...
08Apr2021内丹気功④煉神「黄庭経」は脳と心の功能についても言っています。心の持つ意味をより広く考え、脳のはたらきを明確にして、脳は神意を主るとしました。至道章では「泥丸(脳宮のこと)の百節には皆神が存在する」「一面の神は泥丸を宗とする」と言っています。心神章では「心神は丹元、守霊と名付ける」と言っていま...