食欲の本(タンパク質の分解とインスリン)
タンパク質の必要量は2つの要因によって決まります。
①筋肉の成長や組織の維持、その他の体の機能に必要なアミノ酸の需要。
②体がタンパク質を分解し、喪失する速度。
タンパク質が失われる主な経路は2つあります。
①体が筋肉組織を分解して、アミノ酸を血液中に放出する時。
②肝臓が筋肉分解によって放出されたアミノ酸を腸内で消化された食物から血液中に
吸収されるアミノ酸とともに利用して新しい体のタンパク質を作るのではなく、
筋肉を分解してエネルギー源であるグルコース(ブドウ糖)を作る時(飢餓状態時)。
※タンパク質は体の主な燃料貯蔵庫である脂肪組織には蓄えられずに筋肉などの
除脂肪組織にしかちょぞうされないため。
膵臓から分泌されるインスリン(ホルモン)は筋肉のタンパク質分解を抑えて肝臓がグルコースを生産するためにアミノ酸を消費するのを阻止する働きをします。
つまり、食餌による血糖値の上昇に反応して血液中に放出されることで体にタンパク質と
アミノ酸を分解する必要がないことを教える働きがあります。
糖尿病は摂取カロリーが慢性的に過剰で、体重が増加の一途をたどると組織へのインスリンの反応が鈍くなります。
するとインスリン抵抗性が生じてインスリンのシグナルを無視する様になります。
膵臓は頑張ってインスリンのシグナルを理解させる為にインスリンの分泌量を多くします。
結果、膵臓のインスリン分泌に問題が発生したものが2型糖尿病です。
常に飢餓状態にあるのと同じで筋肉とアミノ酸を分解している(筋肉痛の状態と似ていると
言ってもよいかもしれません)のと同じです。
別の言い方をすると、常に筋肉が分解されている(壊疽)。常に血液が炎症状態と同じです。
とんでもないことです。薬に頼る前に何とかしましょう。
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