虚と実⑦
陰虚証→陰の部位に陰気が不足している状態のことをいいます。
陰の気は寒の性質を持っています。
それが不足している状態とは、この部位が熱を持っていることをいいます。
心の気が不足して熱を持った状態も陰虚です。
腎の津液が不足して熱を持った状態も陰虚です。
肝の血の中の津液が不足して血熱になった状態も陰虚です。
陰気や陰の血や津液が不足して熱を持っている状態を虚熱といいます。
陰実証→陰の部位に熱や血が停滞・充満した状態のことをいいます。
実際には陰の部位に熱が停滞・充満したするのは肝だけです。
腎は陰の部位ですが、津液しかありません。
津液が多くなっても冷えるだけで熱は停滞しないので実にはなりません。
脾は気・血・津液のつくりだすところですが、熱や血が停滞・充満すると
機能が停止してしまうので実にはなりません。
陽虚陰盛→陽が不足すると陰が盛んになるということですが、
陰実と違い熱や血が停滞・充満した状態ではありません。
陰盛とは、陰の部位に寒の性質を持ったものが旺盛になった
状態のことをいいます。
陽が不足したことで、更に陰や深いところが冷えた状態のことです。
陰虚陽盛→陰の部位に陰気が不足して熱が多くなることで陽の部位に
更に熱が多くなる状態のことをいいます。
0コメント