飲食②苦味
『素問』陰陽應象大論編・気味の作用の陰陽では、
「気味の(寒熱温冷平の気と酸苦甘辛鹹の味とがあります)
辛甘は発散し陽と為す(辛と甘の味には人体の気を発散させる働き(上方志向)があるので
陽とする)
酸苦は湧泄し陰と為す(酸と苦の味には湧泄の働き(下方志向)があるので陰とする)」
※苦は堅・燥・泄(肺が気の上逆に苦しむ時は急に苦味を食して之を泄す)。
苦(にが)りは豆腐を固める。その時、水分が絞り出されるから泄である。
水分を絞り出すことは乾燥することである。そのため苦も湧泄の作用をもつという。
酸苦は水分を絞り出して硬くするので陰と考えます。
陰は同化を主宰し、収斂し堅固にする働きがある。
腎は津液で堅くなるのを欲する。また腎の支配する骨も堅いのがよい。
そのため苦味は骨に作用するといいます。
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