菜根譚㊶
万籟(ばんらい)の寂寥(せきりょう)たる中、忽(たちま)ち一鳥(いっちょう)の弄声(ろうせい)
するを聞かば、便(すなわ)ち許多(きょた)の幽趣(ゆうしゅ)を喚(よび)び起(お)す。
万卉(ばんき)の摧剝(さいはく)たる後(のち)、忽(たちま)ち一枝(いっし)の擢秀(たくしゅう)
するを見(み)ば、便(すなわ)ち無限(むげん)の生機(せいき)を触(ふ)れ動(うご)かす。
見(み)るべし、性天(せいてん)未(いま)だ常(つね)には枯槁(ここう)せず、
機神(きしん)最(もっと)も宜(よろ)しく触発(しょくはつ)すべきことを。
万籟(ばんらい)→籟はひびき、声、物の音。『荘子』には天籟(すべての音の根源となるもの)
地籟(風などの自然がだす音)人籟(笛や太鼓など人間が奏でる音)が説かれる。これら全ての音。
一鳥(いっちょう)の弄声(ろうせい)する→一声鳴いた小鳥の声がさらに幽玄静寂の趣を引き立たせる意味。梁の王籍の五言律詩「若耶渓に入る」に、「蟬噪ぎて林いよいよ静かに、鳥鳴いて山更に幽なり此の地、帰年を動かし、長年倦遊を悲しむ」とあり、日本の松尾芭蕉の句
「閑かさや岩にしみ入る蟬の声」も同趣。
摧剝(さいはく)→崩れはげ落ちる。草花が枯れしぼむこと。
擢秀(たくしゅう)→他に抜きん出て伸長すること。
すべての物音がひっそりとして物寂しい時、ふと鳴く小鳥の一声を聞くと、
それがそのまま、多くの幽玄な味わいを呼び起こす。
また、多くの草花が枯れ凋んで落ちた後、ふと一枝が抜きん出て花を咲かせているのを見ると、それがそのまま、限りなく生々発展する命のはたらきを起こさせる。
これらのことから、人間の本性はいつも枯れはてているとは限らず、
生き生きとしたはたらきがよく外界の刺激によって呼び起こされることがわかる。
人は自分の世界の外の刺激で色々な興味を起こして実行することで苦労と楽しみを味わっています。コロナ騒ぎで家に籠っていると、生きている必要が無くなってしまいます。
十分に気を付けて今までの様に外の刺激を受けて生活することが大切です。
体調を維持するために東京赤坂のHippocrates(ヒポクラテス)で足裏の足つぼフットマッサージをして色々な事をしてください。強いて言えば人の役に立つことを優先してください。
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