菜根譚㊿

世人(せじん)は、栄利(えいり)に纏縛(てんばく)せられて、

動(やや)もすれば塵世苦海(じんせくかい)なりと曰(い)う。

知(し)らず、雲(くも)白(しろ)く山(やま)青(あお)く、川(かわ)行(ゆ)き石(いし)立(た)ち、

花(はな)迎(むか)え鳥(とり)咲(わら)い、谷(たに)答(こた)え樵(きこり)謳(うた)うことを。

世(よ)も亦(また)塵(じん)ならず、海(うみ)も亦(また)苦(く)ならざるに、

彼(かれ)自(みず)から其(そ)の心(こころ)を塵苦(じんく)にするのみ。

纏縛せられ→まとわりつかれ、縛られる。

塵世苦海→名利の念のうずまくこの世を、塵埃に汚れた世間国土にたとえ、苦労が多く

　　　　　限りない現実の世を、無事に漕ぎ渡る事の難しさい海に例えたもの。

世間の人々は、名誉や利益を求める心に束縛されて、ともするとこの世をけがれた世の中であるとか苦労の多い世界であるとか言いがちである。その様な人達は、雲は白く山は青く映え、川には清らかな水が流れ、岩はそそり立ち、野に花は咲き迎え、鳥は歌いかけ、谷はこだまが聞こえ、樵はのどかに歌うという、素晴らしい自然があるのを知らない。

この世自体は別にけがれてはいなく、また苦労の多い世界でもないのに、世間の人々は自分からその心をけがれや苦しみの世界としているのである。

この世には素晴らしい環境があるのに自分の認識不足や勘違いや思い違いで

大変だと言っている人がいます。

自分の事を悲劇のヒロインにして、想いにふけっているのでしょう。

この様な事は全て暇が原因ではないでしょうか。

人の分まで余分に働きわざと忙しくしているとちょっとだけ手助けしてもらっても、

心配からの助言でも感謝出来る様になります。

心の余裕は忙しく働いて少しの空き時間から生まれます。

東京赤坂のHippocrates(ﾋﾎﾟｸﾗﾃｽ)で足裏の足つぼフットマッサージをして、体調を整えて心の余裕を作ってみてください。