五行説②
周書の洪範(こうはん)では、木に曲直と曰ひ、火に炎上と曰ひ、土に稼穡と曰ひ、
金に従革と曰ひ、水に潤下と曰ふと。これその性なり。
淮南子(天文訓の文)では、天地の襲精(精は氣であり、氣には襲(集り合うこと)・
専(一つになること)・散(溢れ布く行きわたらせる)こと)の三つがある)は陰陽となり、
陰陽の専精は四時(しいじ)となり、四時の散精は万物となる。
積陰の寒氣、反するものを水となし。積陽の熱氣、反するものをを火となす。
水は、陰物と雖(いえど)も、陽その中に在り。故に水の体は内明らか(あかるい)なり。
火は、陽物と雖も、陰その中に在り。故に火の体は内暗し。
木は、少陽たり。その体は、また陰気を含む。故に内空虚にして、外花葉あり。
敷栄(草木が茂って茂って花が咲くこと)して観る(咲いた花を見ることが出来る)べし。
金は、少陰たり。その体剛(強く)利(鋭く)にして殺性外に在り、内また光明ありて照らすし。
土は、四徳(木・火・金・水の徳)を苞(つと)む。故にその体、能く虚実を兼ぬ。
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