陰陽の調和法
黄帝内径は周易が強調する均衡・中和・対称の中の中和観の影響を受けており、
基礎理論と臨床治療に和の思想を取り入れている。
基礎理論では、陰陽の調和を強調していて、陰陽が和せば治まり、
不和ならば乱れる。和とは平和、平衡の意味である。
陰陽を調和させるのが優れた養生方法である。
臨床治療において、治療八法があり、
①汗法→発汗によるもの
②吐法→飲食したものを吐き出させるもの
③下法→体内に蓄積した病邪を糞便とともに体外へ排出させるもの
④和法→調和、調節によるもの
⑤温法→祛寒法ともいう。温熱性の薬物を用い、沈寒陰冷の邪気を消除する、
あるいは陽気を温補するもの
⑥清法→寒涼性の薬物により熱証を除くもの
⑦補法→虚証に対し補益を用いるもの
⑧消法→体内の病邪を消散させるもの
その他に、
和解表裏→半表半裏の部分にある病邪を和解により取り除き正氣を助けること(和解少陽)
調和営衛→営氣(全身の栄養となる氣)と衛氣(体表を防衛する氣)のバランスを調和させること
和解肝脾→肝と脾の協調関係を和解により正常にすること(調和肝脾)
この他にも陰陽の調和して偏りを調整したり、寒温を調整して氣血を調和させるなどの
陰陽の平衡なども調和法に含まれる。
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