酸塩基平衡①
酸塩基平衡とは、体内での酸と塩基(アルカリ)のバランスのことです。
主に肺と腎臓で調整されているといわれています。動脈血液ガス分析から判断されます。
HIPPOCRATES(ヒポクラテス)でも人は肺で酸素交換が出来なくなった時と、腎臓から尿毒を
排泄できなくなった時が人体がダメになる時と考えています。
生体内ではたえず栄養素の代謝が行われています。その結果、酸が発生します。
発生される酸は肺から呼吸として体外に排出される揮発酸(二酸化炭素)と、
腎臓から尿として排泄される不揮発酸(乳酸、リン酸、アセト酢酸など)があります。
このように体内で発生した酸は肺や腎臓から体外に排出されることでph値(水素イオン濃度)を
7.2~7.5の弱アルカリに適正に保っています。
しかし体内が病的状態に陥ると酸塩基平衡が保たれなくなります。その時、肺(呼吸)と腎臓(代謝)で代償機構が働くようになります。
血液のph値が酸性(酸血症=アシデミア)に傾き(アシドーシス)アシデミアが進行すると
呼吸性アシドーシスでは肺胞低換気、代謝性アシドーシスでは腎不全や敗血症になり
意識障害、頻呼吸、肺水腫、不整脈、心収縮の低下、嘔吐などの症状がでます。
塩基(アルカリ)性(アルカリ血症=アルカレミア)に傾き(アルカローシス)アルカレミアが進行
すると呼吸性アルカローシスでは過換気、代謝性アルカローシスでは嘔吐になり、
低カルシウム血症から頭痛、傾眠、痙攣発作などの症状がでます。また、低カリウム血症
もきたし、脱力や不整脈などの症状も現れます。
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