菜根譚③
憂勤(ゆうきん)は是(これ)美徳なるも、太(はなは)だ苦しまば、
則ち以て性に適い情を怡(よろこ)ばしむる無し。
澹泊(たんぱく)は是れ高風(こうふう)なるも、太(はなは)だ枯(か)るれば、
則ち以て人を済(すく)い物を利する無し。
憂勤(ゆうきん)→憂慮精勤のこと→思いを巡らし、熱心に仕事に励むこと。
澹泊(たんぱく)→澹然泊乎のこと→心が安らかに無欲でさっぱりしていること。
様々の状況を考慮し苦労して仕事をすることは良い行いですが、
限度を越えて苦労しすぎると、本性を楽しくし、心情を楽しませることができなくなる。
心がさっぱりして無欲であることは高尚な心ですが、限度を越えて枯淡(世俗的な名利にとらわれないで、さっぱりしていること)になりすぎると世の人を救ったり、役に立ったりできなくなります。
このコロナウイルス騒ぎでマスクだ、三蜜(仏教用語とは別です)を避けろだ、移動を制限しろ
などは気を付けなける必要はありますが、度を過ぎると人を人とも思わない言動はその後どの様な人間関係になるのでしょうか?
しかし、人との関りをやめて、協力もしないで一人で生きていても、何のために生きているのでしょうか?
仲間と協力をして助け合いながら乗り切ることで、その後が良くなると思います。
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